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保証協会と銀行のどちらに先にいけば良いのですか(東京都W様)

昨年設立したばかりでまだ初年度の決算も済んでいません。設立直後に日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)の新創業融資制度で1千万円の融資を受けていますが、更に追加の資金調達を検討しています。
保証協会に問い合わせたところ、まずは区の制度融資の申し込みをしたうえで、保証協会に来るように言われました。一方で同じことを信用金庫に問い合わせすると、区の制度融資を申し込むというところまでは同じでしたが、その後、信用金庫に来るように言われました。どちらが正しいのでしょうか?

【回答】


どちらも正しいです。
但し、信用金庫を含め金融機関は、これまで取引が全くないのにいきなり融資を申し込むと、融資を受けられないことが多いという話があります。
「他で断られて仕方がなくウチに来たんじゃないか」と思われるからです。

どうすれば良いかはこれからゆっくりご説明します。

■ハードルが高い金融機関の融資


日本政策金融公庫(旧国民生活金融公庫)と一般の金融機関の違うところは、いきなり融資を申し込んで貸してくれるところです。

金融機関をランク別に表すと上から順に
(1)都市銀行
(2)地方銀行
(3)信用金庫
(4)信用組合
(5)日本政策金融公庫

このうち、一元様でも歓迎なのは、日本政策金融公庫だけなのです。

銀行は中小企業融資に力を入れていると「表向き」は言いながら、それはあくまでもこれまで取引があるうちの優良企業だけで、新規の融資には後ろ向きというと言い過ぎかも知れませんが、少なくとも積極的ではないのです。

■信用金庫、信用組合から融資を受けるのであれば先ずは口座開設から


信用組合又は信用金庫の場合、口座を開設すると、営業の方がその場で面談、あるいは後日訪問してくれます。そこから既に融資の交渉は始まっています。まずは、融資を受けることを検討している旨、話をしてみて下さい。

W様の会社が融資をするのに適していると営業の方が判断すれば、この資料を出して欲しいといったことを、色々と段取りをしてくれるはずです。その中に保証協会への審査の申請書も含まれていると思います。

一方で、W様の会社が融資をするのに微妙だな・・・と営業の方が感じた場合は、まずは保証協会に行ってみて下さいというと思います。

■保証協会付き融資はとりたい・・・でも。


銀行員にとって、保証協会付きの融資は、自行のリスクが低く、営業成績として高く評価される融資です。したがって、基本的には保証協会の保証が付くのであれば積極的に融資したいと考えています。

しかし、保証協会の保証が付くか付かないか微妙な相手については、手間をかけても保証がつかない場合もありえるので、保証協会の手配等の面倒な作業はお客様にやってもらい、その結果、保証が付けば融資をするということにしたいのです。残念ながらW様の会社は、担当の銀行員からはあまり評価されていない可能性があります。じっくり会社の概況を説明して、理解してもらいましょう。

■保証協会の担当者の立場


保証協会の担当者の方は、保証が付けば融資が降りるという風に考えているのでしょう。既に融資を受けている金融機関があると思いこんでいるのかもしれません。

しかし、融資をするかどうか決めるのは、あくまでも金融機関側であって保証協会ではありませんので、金融機関の意向に沿った形で話を進める必要があるのです。

「銀行員は保証協会の保証が付いていても融資をしない場合がある」という建前論を必ずしてきますが、これは万が一審査を通らなかった時に経営者にクレームを言われないためにエクスキューズをしているという意味が大きいので、あまり気にする必要はありません。保証が付いているというのは融資を受けるうえでメリットがあることは間違いありませんので、じっくり落ち着いて話を進めていただければと思います。

■保証協会、金融機関以外で会計事務所にも相談を


取引当事者への問い合わせですと、どうしても情報が偏ってしまう場合があります。

当社のように資金調達について相談に載ることができる会計事務所もありますので、是非ご相談頂ければと思います。融資の過程の中でご不明な点がありましたら、またお問い合せ下さい。

※この記事は平成21年2月6日現在の法令に基づき作成されています。

財務部

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