会社設立にかかる期間や流れを紹介。事前準備をしっかりと行おう

会社設立にはある程度の時間がかかります。期間の目安や設立の流れを知っておけば、希望する設立時期に合わせて行動できるため、計画を立てやすくなるでしょう。会社設立にかかる期間の目安や設立前の準備について解説します。

山口真導 サイト管理者の紹介
山口 真導 (株式会社アカウンタックス 代表取締役)
公認会計士・税理士 『起業5年目までに知らないと損する 節税のキホン』など節税や資金繰りを著書、YouTubeチャンネルによる動画配信するなど社長の手取りをトコトン増やすセミナーなども開催など資金繰りの悩みを節税対策と銀行対策で解決する専門家として活動。

 

会社設立にかかる期間の目安

会社設立後にすることは?

会社設立にはどのくらいの期間がかかるのでしょうか。株式会社と合同会社それぞれのケースで、設立に必要な期間の目安を解説します。

 

株式会社の場合

株式会社の設立には、2~3週間かかるのが一般的です。手続きがスムーズに進まない場合は、1カ月以上の期間を要することもあるでしょう。

会社を設立する場合、準備が整った後は、定款の作成と認証手続きを行い、資本金を払い込んで登記の申請を行います。登記申請までにかかる期間の目安は約2週間です。

事前準備をある程度進めている場合や、会社設立を専門家に依頼する場合は、2週間もかからずに登記が完了するケースもあります。できるだけ早く会社を設立させたいなら、プロの手を借りるのも一つの方法です。

 

合同会社の場合

近年人気を集めている会社形態の一つに、合同会社と呼ばれるものがあります。合同会社とは、経営者と出資者が同一の会社です。設立費用を抑えられることや独立後の経営の自由度が高いことなど、株式会社に比べ設立のハードルが低いメリットがあります。

合同会社の設立にかかる期間の目安は1~2週間です。株式会社の設立に必要な定款の認証を受ける必要がないため、株式会社より早く設立できます。

会社設立に必要な事前準備の内容や、登記が完了するまでの手続きの流れは、定款認証以外は株式会社とほとんど同じです。登記の申請から完了までの期間も、株式会社と同様に約1週間かかります。

 

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会社設立の事前準備

会社設立の事前準備

会社設立の事前準備では、さまざまな事項を決定しておく必要があります。設立にかかる期間を短縮するためには、きちんと事前準備をしておくことが大切です。

 

商号や事業目的、本店などの決定

法人の名称(商号)は、基本的には自由に決められます。ただし、使用できる文字に制限があることや、有名企業と似た名称は使えないことに注意が必要です。

本店所在地には、自宅やレンタルオフィスも設定できます。金融機関で法人口座を開設するにあたり、独立した事務所を本店にしたほうが、審査に通りやすくなります。

定款に載せる事業目的には、将来的に行う予定の事業も含めておきましょう。会社設立後の定款変更には多くの手続きが発生するため、かなりの手間と費用がかかってしまいます。とはいえ、なんでもかんでも追加するのも考え物です。設立後に取引先や金融機関が見て「何の会社かわからない」ということにならない程度に収めて下さい。

決算時期を指す事業年度は、1年以内であれば自由に決められます。事業年度を1年とし、年末や3月末を決算日とするのが一般的ですが、その時期に決算する会社が多いので税理士の繁忙期に当たります。あまり丁寧に対応してもらえない場合もありますので、年末や3月末にしなければならない強い理由がなければ避けた方が良いでしょう。

 

資本金や株式について

資本金とは、会社設立時に出資者から払い込まれたお金です。主に創業当初の運転資金に充てられることになります。

法律上は資本金1円でも会社を設立できますが、数百万円に設定するのが一般的です。創業後の収支計画や同業他社の資本金を参考に、安心できる金額を設定するのが望ましいですが、無い袖は振れませんので深刻に考える必要はありません。費用はかかりますが、後から増額(増資)することも出来ます。

株式に関する事項は、発行可能株式総数や株式譲渡の有無を決めておく必要があります。最初は、株式を勝手に譲渡できないように制限をかけましょう。株式の譲渡制限は、定款に記載することで効力を発揮します。

 

役員の構成や任期を決める

会社法施行以前は、会社設立時に3人以上の取締役と1人の監査役を置かなければなりませんでした。しかし、現在は発起人1人でも会社を設立できるように制度が変わっています。

複数の役員を置く場合は、会社設立後の機関設計を考慮し、誰をどのような役員にするのかあらかじめ決めておきましょう。

株式の譲渡制限を設けた場合は、取締役の任期を最長10年まで設定できます。これも定款に載せることで効力が生じる事項です。

事前準備では、公告の方法も決めておく必要があります。公告とは、特定事項を広く一般に告知することです。官報・新聞公告・電子公告の3種類があり、官報による公告を選ぶのが一般的です。

 

会社設立の流れを詳しく解説

会社設立の流れを詳しく解説

会社設立の準備が整ったら設立の手続きに移ります。定款作成から登記申請までの具体的な流れを見ていきましょう。

 

定款作成・認証

会社設立時には、定款を作成する必要があります。定款とは、会社の組織や活動についての根本規則を定めたものです。会社にとっての憲法のようなものであり、基本的には定款に記載した事項以外のことは行えません。

商号や事業目的などの『絶対的記載事項』のほか、該当すれば記載しなければならない『相対的記載事項』や、任意で載せられる『任意的記載事項』を定款に記載します。

株式会社の場合、作成した定款は、本店所在地を管轄する公証役場で認証を受けなければなりません。紙の定款ではなく電子定款にすれば、認証時の印紙代4万円を支払わずに済みます。

 

資本金払込

定款の認証を受けたら、発起人の個人口座へ資本金の払込を行います。複数の発起人がいる場合は、代表者の個人口座にまとめて払い込むのが一般的です。

払込の完了後は、『払込証明書』を作成する必要があります。払込証明書は、登記申請に必要な書類の一つです。必要事項を盛り込んで作成した払込証明書に通帳のコピーを添付し、登記申請時の提出書類とします。

会社設立後に法人口座を開設した後は、発起人の個人口座から法人口座へ資本金を移動させることになります。

 

登記申請

会社設立の手続きで最後に行うのが、法務局での登記申請です。登記を行い、会社の存在や事業内容が世間に公示されることで、会社としての実態を法的に認められることになります。

登記申請に必要な書類は、登記申請書・定款・払込証明書・代表取締役の印鑑証明書などです。申請から登記完了までには約1週間かかります。

会社設立日となるのは、登記完了日ではなく登記申請日です。準備が整っていればいつでも申請できるため、基本的には自分の好きな日を指定できます。ただし、法務局が休みとなる土日祝日は登記申請を行えません。

 

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会社設立後にすることは?

会社設立後にすることは?

会社設立後は、税金関係や社会保険関係の手続きが必要です。法人口座の開設手続きも早めに行っておきましょう。

 

税務署や自治体へ届け出

会社設立後は税務関係の手続きを行う必要があります。『法人設立届出書』や『青色申告の承認申請書』などの書類を、税務署に提出しなければなりません。

地方税に関する手続きは都道府県や市区町村で行います。提出書類や提出期限は自治体ごとに異なるため、事前に確認しておきましょう。

社会保険への加入手続きも必須です。健康保険と厚生年金の加入手続きは年金事務所で行います。労災保険は労働基準監督署、雇用保険はハローワークでの手続きが必要です。

東京の場合、東京開業ワンストップセンターを利用すると、これらの手続を一箇所で行うことが出来ますので、自力で手続をしようと考えいる方は積極的に利用されることをオススメします。

参考:東京開業ワンストップセンター

 

金融機関に法人口座を開設

法人として事業を営む際に、代表者の個人口座で取引しても法的な問題はありません。しかし、個人口座を使い続けているということは、法人口座が作れない人ということですから、社会的な信用は得られません。

会社設立後は、法人口座を開設しましょう。法人口座を作れば、お金の動きが分かりやすくなる上、法人名義のクレジットカードも作れるようになります。

法人口座の開設には法人の登記事項証明書が必要となるため、登記が完了していなければ口座開設の手続きは行えません。申し込みから口座開設までの期間は2週間~1カ月が目安です。

 

まとめ

会社設立にかかる期間は、株式会社なら2~3週間が目安です。設立前に必要な事前準備を行い、定款認証・資本金払込・登記申請の順に手続きを進めていくことになります。

会社設立のプロセスで最も時間がかかりやすい部分は事前準備です。やるべきことをしっかりと理解し、少しでも期間を短縮できるようにきちんと準備を進めておきましょう。

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