法人化にかかる費用とは?株式会社と合同会社の違いも詳しく解説

法人化には節税などのメリットがあるものの、設立時にある程度の費用がかかります。会社形態ごとの設立費用の目安を知っておけば、自分の状況に合わせて法人化を検討できるでしょう。法人化に必要な費用やランニングコストについて解説します。

山口真導 サイト管理者の紹介
山口 真導 (株式会社アカウンタックス 代表取締役)
公認会計士・税理士 『起業5年目までに知らないと損する 節税のキホン』など節税や資金繰りを著書、YouTubeチャンネルによる動画配信するなど社長の手取りをトコトン増やすセミナーなども開催など資金繰りの悩みを節税対策と銀行対策で解決する専門家として活動。

 

法人化の費用面のメリットとは?

法人化の費用面のメリットとは?

会社を設立すると、費用面で主に二つのメリットを得られます。どのような恩恵を受けられるのか、それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。

 

節税につながる

個人事業主の場合、所得税は事業所得に応じた税率を適用して導き出します。所得が増えるほど税率も高くなるため、所得税額も増えます。

一方、法人の所得にかかる法人税は、800万円までは15%、800万円を超えると23.2%です。所得が一定額を超えれば、個人事業主より法人のほうが納税額を抑えられます。(最終的に税引後の利益を受け取る際に所得税がかかりますので、あくまでも一時的な比較でしかありませんが…)

自分の役員報酬を経費計上できる点もメリットです。給与所得控除額分を全体の所得から減らせるため、節税につながります。

必要経費として認められる費用の幅を広げられたり、欠損金の繰越控除可能期間を延ばせたりと、法人化にはほかにも多くの節税メリットがあります。

 

社会的信用が上がる

法人化すると、登記により会社情報が公開されるため、一般的に社会的信用度が高まります。信用が上がることで、個人事業主より資金調達を行いやすくなる点がメリットです。

 

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法人化の二つの選択肢

法人化の二つの選択肢

法人化により設立できる会社の種類は、主に株式会社と合同会社の二つがあります。特徴や違いを理解しておきましょう。

 

株式会社とは

株式会社とは、株式を発行して出資金を集め、出資金を資本金として事業を運営する会社です。株式を取得した出資者は株主となり、株主が選出した取締役が会社経営を行います。

株式会社の大きなポイントは、出資者と経営者が違うことです。出資者である株主が経営に大きな影響を与えるため、自分が雇われ経営者の場合は経営の自由度は小さくなります。ほとんどの会社がオーナー=社長ですので、やりたい放題できます。


一方、株式会社は、株主に対して株券を発行し、株主は株券を譲渡することで資金回収出来るため、出資を受けやすい点がメリットです。株主となる投資家から無制限にお金を集めることが出来るので、会社をより大きくできます。しかし、現実には、ほとんどの会社が、株式を介した資金調達は設立するときにオーナー社長自身からするだけで、設立後の資金調達は金融機関から融資を受けることになります。出資を受けられるのは、将来、上場を目指すような事業をしている場合だけです。

 

合同会社とは

出資者が経営者となり経営を進めていく会社が合同会社です。平成18年に施行された新会社法により、新しいタイプの会社形態として創設されています。

株式会社との大きな違いは、出資者と経営者が同じである点です。合同会社には株主や役員という概念がなく、出資者全員を『社員』と呼びます。

経営上の意思決定や重要事項の決定を社員のみで行えるため、自由度の高い経営を進められるのがメリットです。ただし、新設されたばかりで知名度が低いことから、金融機関の担当者もあまり慣れていない感じがします。その結果、株式会社に比べると、多少資金調達がしにくいというデメリットもあります。

 

株式会社にかかる費用

法人化の二つの選択肢

株式会社を設立する場合の費用と設立した後の費用を紹介します。

 

株式会社を設立するときの費用

会社の設立に必要な定款には、印紙税40,000円と認証手数料50,000円がかかります。ただし、電子定款にすれば印紙税は不要です。


定款認証時には、定款の謄本交付手数料もかかります。謄本1枚につき250円です。一般的には合計で約2,000円の手数料が発生します。

会社設立の登記に課税される登録免許税も必要です。株式会社の場合は、『資本金の0.7%』と『150,000円』のうち、少ないほうの金額が徴収されます。

実印作成代や登記簿謄本発行費など、上記以外の費用も約10,000円かかります。これらの金額を合計すると約252,000円です。

 

株式会社を設立した後の費用

株式会社には決算の公告義務があります。毎年の決算後、官報・日刊新聞・自社サイトのいずれかに掲載しなければなりません。

官報に掲載する場合は60,000円、日刊新聞への掲載時にも新聞社で決められた費用がかかります。自社サイトへ掲載する場合は無料です。

役員が任期を満了して退任する際も、定款の書き換えに重任登記費用として10,000円の費用が発生します。役員の任期は通常2年で、株式譲渡制限会社なら10年まで延長可能です。

決算期末から3カ月以内に株主総会を開催する必要があります。実際に開催すれば、会場費のほか、手土産代や懇親会費用なども必要になります。

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合同会社にかかる費用

株式会社にかかる費用

合同会社を設立した場合に発生する費用も知っておきましょう。設立するときの費用と設立した後の費用のどちらも、株式会社より安くなります。

 

合同会社を設立するときの費用

合同会社も株式会社と同様、定款作成時に印紙税40,000円が発生します。ただし、合同会社は定款認証が必要ないため、認証手数料や謄本交付手数料がかかりません。

合同会社の登録免許税は、『資本金の0.7%』と『60,000円』のいずれか少ないほうです。下限が株式会社の半額以下に抑えられています。

定款の印紙税40,000円と登録免許税60,000円を合計した100,000円が、合同会社を設立するときに発生する費用の目安です。電子定款にした場合は、印紙税が非課税となります。

 

合同会社を設立した後の費用

合同会社には決算の公告義務がないため、公告にかかる費用は発生しません。株式会社の役員にあたる社員の任期もないことから、任期満了による定款の書き換えも不要です。

ただし、会社名・本店所在地・社員などを変更する場合は、定款書き換えのための登録免許税がかかります。定款変更手続きの費用は、株式会社と合同会社に違いはありません。

株式会社と同様に発生するその他の主なランニングコストは、法人にかかる税金・人件費・オフィス維持費などです。

 

法人化にかかる費用の疑問

合同会社にかかる費用

会社設立の費用を考える際に生じやすい疑問を解消しておきましょう。法人化する際に押さえておきたいポイントも理解できます。

 

資本金はいくら必要?

資本金とは、設立時などに出資者から会社へ払い込まれた、返済義務のないお金です。創業当初は資本金が運転資金のベースとなります。

現行の会社法では、資本金が1円でも会社を設立することは可能です。しかし、資本金は会社の規模や体力の目安であり、資本金が少な過ぎると社会的信用を得られない恐れがあります。

かつて商法では、株式会社が10,000,000円以上、有限会社でも3,000,000円以上の資本金を用意する必要がありました。そのため、創業時に準備すべき資本金の目安を3,000,000円という人もいます。

 

設立費用は経費にできる?

会社設立にかかった費用は、『創立費』と『開業費』のいずれかの勘定科目で、資産として計上します。創立費は会社設立のために要した費用、開業費は設立後から営業開始までに要した費用です。

創立費に該当する費用には、定款作成費・定款認証費・登録免許税・株主募集広告費などが挙げられます。開業費にあたる主な費用は、会社案内作成費用や市場調査費用などです。

創立費と開業費は、一般的に繰延資産として計上します。繰延資産とは、支出した費用を翌期以降の複数期間にわたり償却できる資産です。

税法上、繰延資産は計上する事業年度や金額を自由に決められます。利益が増えてきたタイミングで繰延資産を計上すれば、節税につなげることが可能です。

 

専門家に依頼した場合の費用は?

会社設立の手続きは、税理士などの専門家に依頼することが可能です。各種手続きをプロに任せることで、手続きにかかる手間や時間を大幅に削減できます。

専門家に依頼した場合の費用の相場は、株式会社が約50,000円、合同会社が約40,000円です。報酬額は専門家により異なります。

多くの専門家は電子定款の作成が可能です。電子定款にすれば印紙税40,000円がかからないため、報酬と相殺すれば自分で手続きした場合と総費用がほとんど変わらない場合もあります。

なお、当社は0円で会社設立するサービスと提携しています。コストを抑えたい方はご相談下さい。

ご依頼はコチラまで→お問い合わせ

 

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まとめ

個人事業主が法人化する場合、株式会社と合同会社のどちらかを選びます。株式会社の設立にかかる費用の目安は約250,000円、合同会社なら約100,000円です。(弊社にご相談頂けば0円創業も可能です)

会社を設立すれば、節税につながることや社会的信用が上がることなどのメリットを得られます。設立費用についてしっかりと理解し、法人化を検討する際に役立てましょう。

 

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