個人事業主がもらえる助成金について種類や審査について税理士がくわしく解説

個人事業主がもらえる助成金について種類や審査について税理士がくわしく解説

個人事業主がもらえる助成金は複数あり、申請や審査も同時並行で行われます。社会情勢の変化によって申請期間が延長される場合もあるので、情報に敏感になることが大切です。助成金の種類や現状、審査について理解し事業を安定的に展開しましょう。

山口真導 サイト管理者の紹介
山口 真導 (株式会社アカウンタックス 代表取締役)
公認会計士・税理士 『起業5年目までに知らないと損する 節税のキホン』など節税や資金繰りを著書、YouTubeチャンネルによる動画配信するなど社長の手取りをトコトン増やすセミナーなども開催など資金繰りの悩みを節税対策と銀行対策で解決する専門家として活動。

 

個人事業主が受け取れる助成金

個人事業主が受け取れる助成金

個人事業主が受給できる助成金には多くの種類があります。対象要件を満たしているかをしっかりと見極め、利用できる制度があれば積極的に活用しましょう。

人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、以下のような場合にかかる訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成する制度です。

  • 職務に関連する専門的な知識や技能の習得をさせる職業訓練を計画に沿って実施した
  • 教育訓練休暇制度を適用した

人材育成を行い労働者のキャリア向上に役立てるための制度です。対象となる労働者や訓練の内容の違いにより、以下の7コースに分かれます。

  1. 特定訓練コース
  2. 一般訓練コース
  3. 教育訓練休暇付与コース
  4. 特別育成訓練コース
  5. 建設労働者認定訓練コース
  6. 建設労働者技能実習コース
  7. 障害者職業能力開発コース

対象の職業訓練や人材育成を行うことで助成してもらえるため、現在検討中の場合はどのコースを利用するか、また注意点の見落としがないか確認しましょう。

人材開発支援助成金(特定訓練コース、一般訓練コース、教育訓練休暇付与コース、特別育成訓練コース)

トライアル雇用助成金

トライアル雇用助成金は『職業経験や技能、知識等から安定的な就職が困難な求職者について、ハローワークや職業紹介事業者などの紹介により、一定期間試用雇用する』場合にもらうことができる助成金です。

求職者と求人者の双方が恩恵を受けることができ、就職の実現や雇用機会を作ることを目的としています。

助成される支給額は対象者1人につき月額4万円ですが、対象者が『母子家庭の母』や『父子家庭の父』の場合は1人につき月額5万円アップします。

原則3カ月間のトライアル期間後も雇用は強制ではないため、正規採用をするか見極める期間を兼ねた、求職者と求人者の関係性を作る制度といえるでしょう。

トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)

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新型コロナ関連の助成金

新型コロナ関連の助成金

新型コロナウイルスによって、働き方には大きな変化が起こっています。新型コロナウイルスに関する制度や政策は頻繁に変わるため、こまめに確認し、どのような助成金があるのか理解しましょう。

雇用調整助成金

新型コロナウイルスによって『事業活動の縮小』を余儀なくされた場合に、従業員の雇用維持のために雇用調整を行う事業者に対して助成される制度です。

雇用調整とは休業のことで、21年7月末まで『特例措置』として、助成率と上限額の引き上げが行われています。雇用調整助成金は新型コロナウイルス発生以前から存在する助成金ですが、緊急対応期間のため対象者の幅を広げて対応しているのです

通常は『経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた』ことが条件のため、特例措置であるといえます。期間は状況に応じて延長されてきたため、今後も確認し対象期間の変化などをチェックしましょう。

雇用調整助成金(新型コロナ特例)|厚生労働省

緊急雇用安定助成金

雇用保険の被保険者ではない従業員を休業させた場合の助成金も存在しています。雇用保険の被保険者ではない従業員とは、パートやアルバイトのような労働者です

緊急事態宣言などを受けて、20人以下の小規模事業者や個人事業主に対して支給申請が簡素化されたマニュアルが作成されています。しかしあくまで申請するのは事業者・個人事業主であり、従業員が申請することはできません。

コロナ禍でも解雇を選ばず、休業手当を支給した事業者が申請することのできる手続きです。対象期間は21年7月末ですが、今後もコロナの状況次第で期限が延長される可能性もあるでしょう。

緊急雇用安定助成金支給申請マニュアル

助成金の審査でチェックされるポイント

助成金を受け取りたいと考えている事業者は多いでしょう。しかし審査に通らなければ助成金は受け取れません。これは不正受給を防止するという観点から必要な措置なのです。どのような点がチェックされるか確認します。

雇用保険への加入

助成金は雇用保険が原資です。そのため、雇用保険適用事業所の事業主であることが条件とされています。最低条件としてクリアされている状態で、審査のフェーズに移ることが可能になるのです。

  • 支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等を整備・保管していること
  • 支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等の提出を、管轄労働局等から求められた場合に応じること
  • 管轄労働局等の実地調査を受け入れること

審査や調査に協力しなければ助成金を受け取ることはできません。また、申請期間内に申請を行うように気をつけましょう。

賃金や労働時間について

助成金の申請を行っても支給されない場合があります。チェックするべきポイントは以下の通りです。

  • 最低賃金を上回っている
  • 労働時間を正しく管理している
  • 労働関連法に違反していない

最低賃金を下回ってはいけないことや、深夜労働や時間外作業には割増賃金を支払う必要があるなど、労働関連法にはさまざまな規定があります。

また、現地調査が入ることにより、労働時間が正しく管理されているか実態を調査されます。タイムカードなどで管理されている労働時間と、現実の労働時間に乖離がある場合は助成金の対象外となる可能性があるため注意しましょう。

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まとめ

個人事業主がもらえる助成金やその種類、審査の注意点を解説しました。不正受給をしないように気をつけるのはもちろんですが、助成金は労働条件を改善していこうとする企業を支援するためのお金です。

コロナ禍で小規模企業や個人事業主は苦境に立たされていますが、受給できる助成金についての理解を深め、事業継続に活用しましょう。

今後の社会情勢や新型コロナウイルスの状況によっては期限の再延長なども考えられるため、最新情報をチェックすることが大切です。

 

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