この記事では決算セールによる節税対策や商品廃棄による節税対策について解説します。
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サイト管理者の紹介 山口 真導 (株式会社アカウンタックス 代表取締役) 公認会計士・税理士 『起業5年目までに知らないと損する 節税のキホン』など節税や資金繰りを著書、YouTubeチャンネルによる動画配信するなど社長の手取りをトコトン増やすセミナーなども開催など資金繰りの悩みを節税対策と銀行対策で解決する専門家として活動。 |
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決算セールによる節税対策とは?
商品廃棄による節税対策とは?
決算セールをやる目的とは?
決算セールをやる目的としては、在庫を持っていても仕方がないのでお金に変えるという点です。
目的はこれだけではありません。
商品を売ったり捨てたりしていないのに(商品の)評価額を下げることによって損金を増やして、節税をするために決算セールがどうしても必要なのです。
例えば1万円で仕入れた商品があるとします。
この商品が売れない、在庫が残ってしまいそうだという時にその1万円で仕入れた商品が5千円でしか売れないとしてください。
そうするとこの商品の評価は5千円が妥当になります。5千円が妥当だということを税務署に証明しろと言われたらなかなか難しいため、そのために決算セールをやっていただきたいのです。
決算セールで1万円の商品が5千円でいくつか売れたとします。
そうすると5千円の価値しかないことが明確になるため5千円の評価で決算の貸借対照表に計上しても問題ないということになります。
1万円と5千円の差額の部分が「評価損」というかたちでまだ捨ててもいないし売ってもいないのに損金に認めてもらえます。
評価損を出す効果とは?
評価損を出す効果というのは、損金が増えるという節税効果以外に、決算対策の観点で言うと別の効果があります。
5千円まで評価を下げているため決算セールが終わった後に、7,000円で販売して売れた場合2,000円の利益が出ます。
つまり利益の場所を今期で損を出した上で翌期に動かしているということです。
仮に評価が7,000円であったら、利益はゼロだったところを5,000円に切り下げることによって2,000円の利益を翌期に動かすことができるのです。
このように上手く活用していただけると、決算対策的に今期と来期での利益の調整点として使うこともできます。
決算セールはやっているが、評価損はやっていないという会社さんは多くあると思います。
そういった方は次は評価損にも挑戦していただいてたくさん節税していただきたいですし、翌期以降さらに利益を出していただいて上手くお金が回るようにして頂けたらと思います。
決算期末日までに廃棄するのは危険
商品を廃棄すると購入した代価は全て損金として処理ができます。
一番やってはいけないことは「決算期末日までに捨てました」と決算期末日後に処分てしまう事です。
そもそも決算期末に近い時期に物を捨てている段階で、税務署側は何かズルしているのではないかと考えています。
どうせ分からないだろうと決算期末過ぎてから捨てたものを、決算期末前に捨てたことにする方が結構多いのですが、非常に危険極まりない行為だと思います。
ではどうすればいいのでしょうか。捨てた場合には必ずきちんとした記録をとることが重要です。
廃棄する場合はマニフェストを取っておく
マニフェストという形できちんとした廃棄業者に依頼をするといつ廃棄したかの証明書を出してもらえます。
その証明書をきちんと取っておくことが重要です。
一番悲しいことはちゃんと決算日の前に捨てたのに決算日後に捨てたのではないか?と疑われてしまうことですよね。
実際にそのようなケースは多くみられます。
その時にマニフェストがない場合、疑いの目で見られ場合によっては注意されることもあります。
また決算期末日前に廃棄したことの証明もできないので非常に苦しい立場に追いやられます。
商品や備品を捨てる場合には家庭用のゴミのように捨てると疑われてしまいます。
きちんと業者に依頼をしてマニフェスト入手することを心掛けて頂きたいです。
税務署は仕事として税金をとらないといけませんし、我々は無駄に税金を払わされないようにやるべきことはしっかりやるという点で、マニフェストのことを覚えておいていただきたいと思います。
動画のご紹介
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決算セールによる節税対策とは?
商品廃棄による節税対策とは?
社長個人の手取りを増やすことに特化し節税をサポートする公認会計士・税理士です。
役員報酬3,900万円の社長の所得税を9万円にしたり、役員報酬の源泉税を1,500万円を取り戻したり、多くの社長の手取りを増やしてきました。
税理士からアドバイスされるほとんどの節税対策は法人税の節税対策ですが、私が提案するものは社長の手取りに直結する所得税の節税対策です。
そのカラクリについてはホームページでも詳しく説明していますので是非ご確認ください。